【10/12開催】Shinshu Arts- Climate Camp × 多津衛民芸館 〈フォーラム〉Bio-Regional Arts -地域の生態と循環するアート-

信州アーツカウンシルでは、「気候×アート」をキーワードに、気候変動や環境問題をアートの視点から様々な切り口で考える取り組みを、信州大学人文学部との連携事業として2023年から行っています。

今回は、信州アーツ・クライメート・キャンプのナビゲーターの1人、ロジャー・マクドナルド氏が館長をつとめる「平和と手仕事 多津衛民芸館」との共同主催によるフォーラムとなります。

地域それぞれの自然風土や素材から手仕事を通して生まれる民藝などの工芸や美術、また、狩猟や採集によって森や山の富を生活の中に取り入れる際に駆使する様々な技術や知恵は、現在のアートの価値観、そして、これからのアートや美術館・博物館・文化施設にとって、どのようなヒントや可能性をもつものなのでしょうか。各地域の実践を元に、生態地域主義(Bioregionalism)の切り口から、気候危機時代に向き合う「持続可能なアート」をめぐって議論します。

開催概要

■日時:2025年10月12日(日) 10:00〜17:00

■会場:平和と手仕事 多津衛民芸館(長野県佐久市望月2030−4)

■入場料金:無料 [予約制]

★ランチ[ 1,000円] [要申込]

★佐久平駅送迎(片道1,000円/定員有):[要申込]

申し込みフォーム 

参加ご希望の方は以下の申し込みフォームよりご登録お願いいたします
https://forms.gle/ug2N77jctkhdABgLA

出演者プロフィール

■モデレーター

ロジャー・マクドナルド

1971年に東京で生まれ、英国で教育を受け、現代美術史と神秘主義の博士号を取得。横浜トリエンナーレ2001、シンガポールビエンナーレ2006、そしてミュージアム・オブ・トゥギャザー2017を含む多数の展覧会のキュレーターとして活動。アーツ・イニシアティブ・東京 AITの創設メンバーで、25年間その研究プログラムを指導。2002年から2014年まで芸術大学で教鞭を執る。2013年に長野県望月にフェンバーガーハウスを創設し、「レコード・サンドイッチクラブ」や市民回復センター望月を含むワークショップを開催。2024年に多津衛民芸館の館長に就任。2022年に『ディープルッキング』を出版。2018年からアートセクターにおける気候アクションの活動をしている、アドボカシーコレクティブACCJをAITで2024年に立ち上げる。


金井直

信州アーツカウンシル アドバイザリーボード。1968年福岡県生まれ。1991年京都大学文学部卒業、1999年同大学にて博士号取得。豊田市美術館学芸員(2000─07年)を経て、2007年より信州大学人文学部准教授。2017年より同教授。
主なキュレーションに「アルテ・ポーヴェラ」(豊田市美術館、2005)、「Vanishing Points」(ニューデリー国立近代美術館 他、2007)、「あいちトリエンナーレ2016」(共同キュレーション、愛知県美術館他、2016)、著書に『像をうつす 複製技術時代の彫刻と写真』(赤々舎、2022)、共訳書に『ART SINCE 1900 図鑑 1900年以後の芸術』(東京書籍 2019)などがある。


野村政之

1978年生まれ。長野県塩尻市出身。信州アーツカウンシルゼネラルコーディネーター。舞台芸術の創作現場と公的文化芸術支援に並行して
携わる。公共ホール、民間劇場・劇団制作部、沖縄アーツカウンシルプログラムオフィサーを務める。長野県県民文化部文化政策課文化振興
コーディネーターとして信州アーツカウンシル設立に関わり、22年4月より現職。

■登壇者

深澤孝史

美術家。山梨県生まれ、札幌市在住。色々な人たちの生き方に参加して、そのありようを媒介するような作品制作、活動、企画を行っています。2008年にNPO法人クリエイティブサポートレッツにて「たけし文化センター」企画、運営(~2010)。2011より取手アートプロジェクトにて「とくいの銀行」開始し井野本店として活動中。その間、山口(2013)、札幌支店(2014)を開設(現在は閉店)。開業マニュアルを読めば誰でも開設していいことにしているので現在、白老、シンガポールにも支店が運営されている。2024年より越後妻有大地の芸術祭の一拠点である「アケヤマー秋山郷立大赤沢小学校ー」の監修を担う。

川崎光克

1993年、北海道上富良野町生まれ。
2016年東北大学工学部建築社会環境工学科卒業
2019年東京大学大学院新領域創成科学研究科修了(環境学)
現在は長野県北安曇郡小谷村にて、山奥にある「真木」と姫川沿いにある「塩坂」の二つの集落を拠点に活動中。茅葺きや林業、荒廃した土地の再活用等を通して、軽薄化した自然との関係を再構築しながら自分たちの手で暮らしをつくる実践を行なっている。2025年の今年、信州アーツカウンシルの助成を受け、一般社団法人ミンガヤ・コレクティブとして真木集落にて「山の奥の藝術学校」を開催。

吉澤朋

東御市出身。紬織の母、琴職人の父と工芸一家に生まれる。祖父は紬織の分野で初めて重要無形文化財保持者(人間国宝)に指定された宗廣力三。文化の翻訳家として、言葉として表層に現れる前の文化の橋渡しを世代や国境を超えて志す。工芸・民藝・宗教性に基づく日本文化をテーマに取材、執筆、時には長尺の対談を日英二言語で発表している。
2024年にイギリスで開催された「Mingei -ヒーローのいない芸術」の日本側パートナー。 写真集「河井寛次郎記念館」英訳。信濃毎日新聞「人で巡る信州の民芸」連載中。Wisdom Toolkit(https://wisdomtoolkit.co/)主宰。

■パフォーマンス

伊達麻衣子・竹田栄次

伊達麻衣子
パフォーマー、振付創造家。
2003〜2011年、ダンスカンパニー「マドモアゼル・シネマ」に所属、国内外の全ツアーに参加。
2012年より、自らの「ダンス観」を探求し見出すべくフリーランスで渡独。ヨーロッパを中心にダンスはもちろん、他ジャンルアーティストとのコラボレーション作品を制作、パフォーマンスも多数行う。その傍で、幼稚園から大学、大人向けWSも手掛ける。
2022年より、佐久市望月在住。「今、ここでできるダンスのカタチ」を探し続けている。

竹田栄次
よさこいに魅せられ、勤めていた商社を辞め高知県に移住。高知でダンスを学んだ後、ベルリンに拠点を移す。約8年の間にドイツ、オーストリア、ポーランドなど15都市の劇場でパフォーマンスを行う。2022年より佐久市望月在住。音楽家とのパフォーマンスやワークショップなどの芸術活動と併行して、無農薬の米づくりを行っている。


プログラム

10:00   開場

10:20〜10:30 あいさつ・概要説明/野村政之(信州アーツカウンシル)

10:30〜11:00 ロジャー・マクドナルド「Bioregionalismとアートの未来ビジョン」

11:00〜12:00 事例紹介+Q&A

       深澤孝史「『アケヤマ』秋山郷立大赤沢小学校について」

       川崎光克「山の奥の藝術学校〜ミンガヤ・コレクティブの活動について」

12:00〜13:30 昼休憩/交流タイム

12:50〜    竹田栄次&伊達麻衣子 パフォーマンス

13:30〜14:40 トークセッション「民藝と山の芸術〜持続可能なアートに向けて」

        パネリスト:深澤孝史、川崎光克、吉澤朋(文化の翻訳家)

        モデレーター:金井直(信州大学)、ロジャー・マクドナルド

14:40〜15:00 ディスカッション「アート、そして、暮らしのあり方を問う」

        モデレーター:野村政之

14:50〜15:00 休憩

15:00〜15:30 議論の共有/まとめ〜信州アーツ・クライメート・キャンプの今後

        モデレーター:金井直、ロジャー・マクドナルド、野村政之

15:30〜17:00 交流タイム

お問い合わせ

信州アーツカウンシル 
TEL:026-223-2111  MAIL:artscouncil@naganobunka.or.jp

主催:NPO法人 多津衛民芸館、信州アーツカウンシル(一般財団法人長野県文化振興事業団)、信州大学人文学部、長野県

令和7年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業

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