【レポート】むらびとアート音楽会ワークショップ『即興って、なに?』に行ってきました

信州アーツカウンシルは、宮田村の「村人TERRACE」を拠点に活動するむらびとアートプロジェクトさんを令和5年度から支援しています。むらびとアートプロジェクトさんは「思いやりや喜びに繋がる表現や体験」を通して、地域の活気を呼び起こす為に多様な手法を取りながらイベントを開催しています。今回は8月6日にMIYADA村人TERRACEで開催された即興音楽を学ぶワークショップに参加してきたので、その様子をレポートしたいと思います。

会場のMIYADA村人TERRACE

今回開催されたワークショップにいらした方は20人。参加者の中には顔なじみの方も多く、和気あいあいとした雰囲気でした。
普段から音楽に触れている方も多く参加していましたが、それぞれ携わっているジャンルはかなりバラバラでした。そして、集まった楽器も鍵盤ハーモニカのような親しみのある楽器から、コントラバスや馬頭琴のようなあまり馴染みのない楽器まで、本当にバラエティに富んだラインナップでした!

講師の水谷浩章さん(左)と主催者の夏秋文彦さん(右)

それぞれ自己紹介と楽器の紹介をしたところで、ワークショップがスタート!今回はゲスト講師にコントラバス奏者の水谷浩章さんを迎え、即興音楽の楽しみ方を教えていただきます。水谷さんが仰るには、演奏が始まる時に交わされる、お互いがどうでるかの探り合いが続いていく感じが、即興演奏における面白さなのだそう。

少し水谷さんのお話を聞いた後はさっそく演奏をしてみることに。まず初めは自分のすぐ隣に座っている人の演奏の真似をします。鍵盤ハーモニカの隣に座っている人がドラムだったり、ベースの隣に座っている人がハリセンだったり、打楽器と音階がある楽器同士が真似をすることで、想定外の音が沢山生まれてすごく面白かったです。

隣の人とセッションする様子

次に隣に座っている人と2人だけのセッションを回していきました。隣の人が出している音に合わせながら音を出していくことで、打ち合わせをしていた訳でもないのに面白いハーモニーが生まれていくところが、とても不思議に感じました。

その後はジョン・ゾーンのコブラについて知り、それに従いながら全員で即興演奏をしてみました。これはアメリカの音楽家であるジョン・ゾーンによって考案された、集団即興演奏の方法をルールとして整備したものだそうです。

カードを使って指示を出しながら、行うコブラ

コブラによる即興演奏の際には、リーダーが全ての指示を考えて出すのではなく、奏者が演奏中に「こうしたら演奏がもっと良くなる!」という提案をリーダーに伝えます。自分の口や鼻、耳などを手で触ることでリーダーに合図を送ることができます。それを確認したリーダーは全体にカードを見せて指示を出します。複数の人から合図が送られている場合はリーダーが状況を見ながら、どの提案を受け入れるのか決定するのだそう。

実際に自分の演奏をしながら全体を見て提案をすることは、思っていたより大変でかなり難しかったです。しかし演奏をしているのは自分1人ではないので、思いついた誰かが演奏を変えていってくれることが同時にとてもありがたく感じました。

鍵盤ハーモニカ同士の素敵なセッション!

水谷さんは「ミスをしてしまった際にそれを活かして演奏を続けることが大切であり、そのミスに対して間違えたと感じて演奏を辞めてしまったら音楽が止まってしまう。即興では、周りと支え合いながら音を作っていくことが重要。」と仰っていました。

演奏を楽しむ皆さん

私は自分で演奏をした経験があまりないので、今回のワークショップには少し緊張しながら臨みました。しかし、一緒に演奏した方々がたくさんフォローしてくださったので、今回楽しみながら即興での演奏に挑戦することができました。このワークショップに参加したことにより、音楽の表現に対するハードルを下げることができ、とても意義のある体験になりました。また、楽譜が決まっている音楽よりも一緒に演奏する人の存在をより強く感じられるのが、即興音楽の素晴らしいところだなと知ることもできました。

むらびとアートプロジェクトさんは、今回参加させていただいた即興音楽のワークショップの他にも様々なワークショップを開催し、地元や地元の人々とのつながりを広げるために活動をされています。今後も新しい企画が開催されていく予定なので、ぜひご参加されてみてはいかがでしょうか!

(文:インターン 大井ちひろ)

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