信濃追分文化磁場油や『ソノヒカギリ美術館』に行ってきました!✨
信州アーツカウンシルにて支援しているNPO法人油やプロジェクトさん。中山道の宿場町・追分宿に位置し、かつて堀辰雄や立原道造といった文化人が好んで利用した旅館『油屋』を、2012年から『信濃追分文化磁場油や』という複合文化施設として活用しています。
9月10日(土)、信州アーツカウンシルにて支援している体験型児童演劇『ソノヒカギリ美術館』が開催されました。
全国各地にて活動している事業演劇専門劇団「劇団風の子」のレパートリーである本作。美術として参加している美術家・ナカムラジンさんがNPO法人油やプロジェクトの理事でもあるというご縁があり、今回の上演へとつながりました。
『ソノヒカギリ美術館』というタイトル名にもあるとおり、本公演の舞台は美術館。展示準備中の学芸員のもとに子どもが紛れ込み、あれやこれやが巻き起こりながら、美術館のオープンに向けてドタバタ準備をしていくというものです。
上演に先立ち、信濃追分文化磁場油やの軒下では、工作ワークショップを開催。美術担当のナカムラジンさんにもアドバイスをもらいながら、『ソノヒカギリ美術館』に展示する美術作品を作っていきます。
完成した作品は、上演会場となるギャラリー・一進に”展示”していきます。▼
さて、工作ワークショップも終わり、ギャラリー・一進ではいよいよ『ソノヒカギリ美術館』が開演!
体験型演劇と銘打ったとおり、本作は観客も参加しながら進められていきます。ある絵を見せて、これが何に見えるのかを一緒に考えたり、逆に絵になりきってみたり。美術作品を囲んで歌や踊りを踊ったり・・・。舞台と客席を行ったり来たりしながら、あっという間の1時間でした!
90年代から、美術教育の分野ではさかんに「対話型鑑賞」の必要性が謳われてきました。美術作品の単なる鑑賞にとどまらず、ナビゲーターや鑑賞者同士との対話を通して、鑑賞者の対話能力・コミュニケーション能力の向上を図るというのが対話型鑑賞の特徴ですが、この『ソノヒカギリ美術館』もさながら対話型鑑賞と言えるかもしれません。
信濃追分文化磁場油やでは、来週も『絵とお話と音楽の美術展』が開催されます。「追分節」発祥の地である信濃追分「追分宿」でうたわれている「しなの追分馬子唄」を音楽ユニット・オノマトペルがオマージュした曲も発表!ぜひご覧ください。▼
(文章:コーディネーター 藤澤智徳)